ネルドリップを知るまでは、もっぱらペーパードリップだった私が、
なぜネルドリップを選んだのか、ネルドリップの良さをお伝えしたいと思います。
お店をやるならネルドリップにしようと決めたきっかけのひとつが、
2023年にボランティアとして参加した盛岡珈琲フェスティバルです。
ネルドリップは知っていましたが、こんなにたくさんのお店がネルで淹れているのか!
抽出するのはゆっくりだけど、その分味わい深い…
ネルの種類もたくさんある…
秋田では飲んだことのない味ばかりで、美味しい!楽しい!
と、わくわくする発見ばかり。
この刺激的な経験が、私がネルドリップで珈琲を提供しようと思うきっかけでした。
ふたつめに、
朝や昼、休日など珈琲シーンは人それぞれかと思いますが、
お店を始めた理由のひとつに、「珈琲を飲む時間を作ってほしい。」「ゆっくりする時間を作ってほしい。」という気持ちがありました。
誰でも仕事や育児、介護、生活者としていろいろな役割があります。
看護師として働いていたとき、患者さんは『病気を治療する患者さん』だけではなく、一人の生活者でした。
家に帰ればお母さんであり、妻であり、職場では先輩であり、後輩であり、役職があり、求められる仕事は多い。男性も同じです。
そこに一人の人として休憩する時間を作ることは、誰にでも必要なのではないか、と思いました。
話を戻すと、ネルドリップは時間をかけて、ぽたぽたゆっくり抽出します。
ひとりずつ抽出します。
サササっと抽出した珈琲より、ぽたぽたとゆっくり…淹れた珈琲のほうが
なんとなく時間の流れがゆっくりと感じられ、味わって飲もうかな…という気持ちになりませんか?
まろやかな味わい、濃厚さ、満足感、口の中に残る珈琲の余韻も感じられると思います。
熱いときと冷めてからは、味が違うので時間をかけて飲むと変化も楽しめます。
あたたかい珈琲を飲んで、温度が下がるまでの時間、
読書したりお菓子を食べたり、会話したり、日記を書いたりしながら、ゆっくり休憩してほしいという気持ちで淹れています。
気持ちまで落ち着かせてくれるネルドリップ、その雰囲気までが価値だなあと思っています。
ぜひ、ネルドリップで気持ちまでゆっくり休憩できますように。

読んでいただき、ありがとうございました。
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